今年も豊作のADVゲームの感想を。
期待して居なかった訳では無いが発表から発売が速かったり、レインコードは発表から発売まで結構空いた記憶があり。
小高氏がハンドラ出したりダンロン2x2の発表してたりでいつシナリオを書いているのでしょうか状態。
まず率直な感想としては非常に良かったです。単体作品としてまとまりが良く伏線貼りや回収も丁寧、十三騎兵とか好きな人は好きだと思います。ルート毎に情報を集めていき推理しながら最終章に入る流れが綺麗で良い。
またこの手のゲーム毎回ゲーム部分がうーん…みたいな出来になったりロードがクソ長かったりしがちだが終天教団はそこまで粗も無く比較的出来が良かったと思います。
ポップでサイコな雰囲気ではあるが宗教というものを良く表現していると思う。こちら側の世界と違う生死感だったり教祖様への思いがそれぞれのモブ達から語られる。
話も結構綺麗目だったのでダンロンとかハンドラと比べるとあんまりダークな感じは無かったかな。いい話だなーで終われる感じのゲーム。
ボリュームもまぁまぁありエンディング2種類見ようと思うと40時間前後だと思います。
ネタバレ等は惜しまずに書いていくので気にする人は回れ右で。
・おおまかあらすじ
教祖様が殺害されて転生した。現れた天使二人に犯人を見つけたら神の儀式で蘇ると言われたので幹部5人と接触して犯人を探し出そう!
ここから5つのルートをそれぞれプレイしてね!
ちなみに私のプレイ順は保健省→科学省→文部省→法務省→警備省です。



あともうちょいで世界が終焉、人類が滅亡するらしいよ!

・法務省


犬神軋ちゃんこときっしーちゃんルート。ゲーム内容は推理、ダンロンみたいな感じですが操作パートですら体力があったりちょっとシビアだった気もする。
死体の第一発見者も軋ちゃんでした。公園で昼寝してたらバラバラの教祖様が降って来た。
謎自体は難しい訳じゃないので順を追っていけば解けるかと。
推理パート自体も面白いし最初に教祖の殺人現場を調べられたり、きっちり本編の謎にもせまっていました。



このパートのみで出てくる主要キャラクターとして水野ちゃんが居たが、主人公の零ちゃんとぞっこんになるも殺されてしまったり可哀想である。
ルート終盤では調査に入った屋敷の主様が違法薬物を作り異教徒に販売していたことが判明したり。その人物が悪なのか正なのかまた犬神の人生の目的とは等について話し合いになる。
女性恐怖症なのに女の零ちゃんとも仲良くなれたしきっと犬神さんは犯人じゃないね!
最後には一緒に居る天使二人を信用するなと言われ、その天使二人に零ちゃんは燃やされて終わる。散々である。


とにかく犬神軋という男の正義感や感性等を題材にした話。ルートのメインはやはり連続殺人事件なので推理しながら進めていくのは楽しい。
今回は自分の推理で犯人も当たっていました。
私個人の感想としては推理の方は結構あっさり目で終わっちゃったなって感じでしたが、軋ちゃんが良いキャラしてたのでオッケーです!
こちらのルートで分かる違法薬物の話題は他のルートにも関わってくるよ。また殺人現場周りで得た情報は本題の推理で生かせるに違いない。
・保健省

丑寅さんルート、多分本編に一番関係無いデスゲームでコロシアイで脱出ゲームします。





ゲーム内容としては謎解きやパズルがメイン、最近他のゲームで鍛えている私にはちょちょいのちょいってことね。


こちらのルートでは男の娘の冬乃ズスシロちゃんと仲良くなっていきます。デスゲーム中に姉妹達が5人くらい死んでいくのでかなり可哀想ですが、そんなことになっても皆教義には逆らえない。他のルートよりも色濃く宗教観や教祖への信仰等が描かれていたルートだと思います。
またゲーム序盤から零ちゃんが使用していた神の力にスポットを当てた話にもなっておりそのあたりも興味がそそられる。

デスゲームの目的に関しては完全に丑寅の私利私欲でロクでも無い人間でした。
デスゲーム中のお約束だったり多彩な登場人物が死んで行ったりこのルート内だけでもかなり展開に富んでいるのでジェットコースターに乗ってる感じで良かったです。


最後はスズシロちゃんからこの国に人間は一人も居ないしみんなドロイドだよって真実を教えてもらって終了!
零ちゃんはまた天使に燃やされます(´;ω;`)
脱出パートの終盤のパズルに関しては自分でも制限時間ギリギリのものがあったりまぁまぁ難しかったのではないでしょうか。
歯ごたえのある謎解きは楽しくていいですね。


・科学省

428のようなマルチ視点ザッピングノベル。
かなり物語の真相が語られる。終天教団周りやこの世界について、ドロイド達のおかれている境遇や神の力の真相について。
一般的にはこちらのルートを最後にやるのが流れとしては良さそう、私は二番目にやりましたが。
テコもとい相棒ロボットのアラレちゃんが可愛いです。

物語自体非常に長くこのルートだけでインディーズのノベルゲー1本分くらいあるんじゃないかという文量があります。


5つのルートの中でもかなりテコちゃんとしっかり和解して終わり、自身が教祖であることを打ち明けた(正体がばれた)ルートもこちらだけである。

テコは犯人じゃない!ということでテコから黒四館仄が怪しいぞと聞き走る零ちゃんというところでタイムリミットが来て終了。

教祖とテコちゃんの馴れ初めからテコの元部下であり副所長であったDr江崎をメインにした群像劇で、これらを生かした叙述トリックであったり。そろそろ終わりかな?と言ったところ二転三転するボリュームだったりとかなり驚かされました。
5ルートの中でも特に内容がギッシリの章だったね。
・文部省

ラブコメルート。
ルート内の内容としては3人口説いて三股して修羅場になる悪い零ちゃんルート。





零ちゃんが悪いんだよ。

勿論三人とも黒四館仄の変装だった(なんだってー)。知ってましたが…
黒四館仄は文部省で暗躍しているだけあって何でも情報を知ってるぞということで終天教周りのことを結構教えてもらえます。
また間に意味深に挟まっていた残り…が人間の数だったことを教えてもらえます。

最後は黒四館に刺されてフィニッシュこれが愛のカタチらしい。

他のルートと比べてもかなりコメディ多彩で息抜きに丁度良いパートだと思う。
口説きパートがダンロンの裁判みたいなミニゲームも始まるしでどこに向かってるんだこのゲームはと思いながらやってた。
黒四館さんについては最後まで良くわからない人で最終章を迎えることに。。。


・警備省

今度はステルスアクションホラー???



ネフィリムという着ぐるみの殺人鬼から逃げ回りながら探索するアクションゲームになってます。
ネフィリムの正体はまんじ?幻覚?どうなんだという謎を定義されながら進めていきます。

正体は実はまんじの姉のかぐらでした。またドロイド達が神と呼んでいるものが人間であることを教えてもらえます。

基本的にネフィリムちゃんと鬼ごっこするのがメインそこそこアクションゲーやってる人からすれば大分簡単だと思います。
道中セーブ出来ないらしくそちらで悲鳴を上げている方がちらほらTwitterとかで見えました。
まんじと教祖との関係性は他の4人と違うのかなという描かれ方をしていますが微妙に煮え切らないまま終わり。
最後はまんじに零ちゃんが殺された?どうなった?というところで終了。

・最終章
最終章だしすぐ終わるかなと思ったら長い、長い、長い。
ルート二個あるのにセーブ出来ない←本当になんで?


教祖殺しの真犯人を突き止める裁判パートだったりドロイドと人間の関係を回想するザッピングノベルがあったりここからもボリュームがありかなり驚きました。




真犯人の目的から天使の正体、人間とドロイドの未来や如何にということでエンディング2種類とも綺麗に終わります。風呂敷を畳み切っていて話の構成が上手かったです。
以下少々気になりポイント。
何故正体を打ち明け事件の真相を握っていたのがまんじだったのか、旧友のテコと比較して今回まんじちゃんがキーマンだったわけですが理由付けが少し薄い気がします。
もう少しまんじちゃんと教祖様のエピソードを掘り下げてくれると私嬉しいっぴ。
最後の選択肢2択について、人間を助けるかドロイドを助けるか教祖である零ちゃんが選んでエンディングが分岐します。どちらを選んでもエンディング自体の内容はとても良いと思うのですが。
この選択肢を選ぶ時点での人間に対して思い入れが無さ過ぎる、ザッピングをプレイして零ちゃんドロイドが人間を好きだよというのは伝わってくるのですが。天使側から要求されている条件を見て人間助けるぞ!とはなかなかならない気がします。
・総括
期待していたハードルよりはかなり面白かったです。そもそもハンドラで大分期待は飛び越えられていたのでどこからこのゲームが生まれたのですか?という感じではありました。
小高氏の話にしてはいつもより裏切りが少な目で結構ストレートないい話だったとは思いますが、世界感を考察しながらルートを進める楽しさ。自分たちの世界とは当たり前の部分があまりにも違う宗教観の描かれ方などとても良かったと思います。
キャラクターも魅力的で零ちゃんは人たらしだし天使二人もどこか憎めなかったり、幹部の五人もクリア後は全員好きになれました。
せっかく色々感想文をネットで読み漁れたので今回は真面目な文を。
来年のダンロン2x2も楽しみにしています。
